2014年8月11日月曜日

研修医教育2


K中央病院のS井先生とは、8月から毎週月曜日の午後に一緒に仕事をしている。S井先生にテキストは何を使っているの?と質問したら、研修医に人気の小さく薄いマニュアル本を見せてくれた。第一日目は全身麻酔の流れ、必要な麻酔薬、気道確保の方法など基本を教え、次回から初級編、中級編、上級編と質問の内容を変えていくことを通達した。

さて初級編では、麻酔導入の意味と3つの導入方法、全身麻酔でバランス麻酔の意味、筋弛緩薬の使い方、気管挿管の適応と抜管の基準。そしてその時々に使用する薬剤の基本的な事柄。喉頭鏡の持ち方と気管チューブからの分泌物吸引時の注意点。

中級編では、声門上気道確保デバイスの使い方、気管挿管に伴う合併症と気道確保後のチューブ先端位置の確認方法、全身麻酔の適切な深度の確認法、全身麻酔に伴う合併症とその対策。

上級編では、各吸入麻酔薬の特徴と選択、筋弛緩薬のリバースの意味、筋弛緩薬の作用消失判断のための臨床所見とその意味、経鼻挿管のやり方とDAM(difficult airway management)ASAのリスク分類と麻酔管理困難な症例の具体的な病態と対策、麻酔器の使用前チェック、硬膜穿刺した時の対処法。
S井先生は、13日にT医科大麻酔科に見学に来るが、入局宣言をしないかなと・・少し期待している。
なんと優しい指導医なのだろう思いつつ、S井先生が勉強をしすぎて脳浮腫にならないかと心配した。

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