2010年9月4日土曜日

阿蘇温泉病院緩和ケア病棟桃花水開設2周年記念講演会

 阿蘇温泉病院緩和ケア病棟桃花水開設2周年記念講演会の講師の依頼を受け、9月4日夕阿蘇に向かった。わざわざ病院から迎えの車を出していただいた。途中阿蘇山に映る雲影がとてもきれいな所があったので、写真を写した。


 病院玄関でS総院長、理事長代行、看護部長、事務長さんたちの出迎えを受けた。これまで連絡を担当してくださった広報課の皆さんともお会いすることができた。講演開始までの間に、緩和ケア病棟を見学させていただいた。15床全て個室で、家族控え室も2部屋確保されていた。3階に位置しており、窓から阿蘇山が見える。これだけでも癒される(うちの緩和ケア病棟から見えるのは、向かいの脳神経外科病院、小学校の建物、葬儀社の看板、信用金庫が入ったビルで癒しには程遠い)。さすがに温泉病院と言うだけあって、1階には源泉が流れる風呂がある。SY先生が緩和ケア病棟の専任医、20以上前山羊をつかった体外循環の研究を大学で一緒にしていた。病院は阿蘇スーパーカルデラマラソン大会のゴール地点に近く、来年はゴールしたらお風呂を借りよう!?
 講演会には200名位の方々が来られていた。久しぶりにW先生やK先生ともお会いした。S総院長が講師紹介と司会をしてくださった。紹介であまりにも誉めてくださるので、正直嬉しかった。タイトルは「緩和ケアが目指すもの」で、がんの一般的知識、厚生労働省の統計からはじまり、がん対策基本法の解説、緩和ケアががんと診断された時から始まる事を強調した。良くならずに残りの人生が半年以下になった時やもっと時間が限られた時にどこで過ごしたいと思う人が多いのか、緩和ケア病棟の理念や入院中の生活そしてボランティアさんの働き、在宅ケア、看取り・・などをお話した。約1時間の講演の後、参加者からの質問をお受けした。それぞれ大切なところを質問されるので、参加してくださった皆さんの関心の高さを感じた。少なくとも5,6名以上の他施設の医師が参加されており、地域の病診連携をすすめたいと希望されている同病院の、きっかけになることを祈りたいと思う。

 懇親会は病院のレストランであったが、それぞれの職種の皆さんと親しくお話しすることができた。開設されて2年間の間に皆さんが悩んでこられた事は、実は自分の病院の緩和ケア病棟でも悩んできた事・克服してきたことでもあった。写真は懇親会での集合写真と懇親会終了後ドギーバッグに残り物を詰めているエコな参加者(えらい!)




 二次会のお誘いも受け、近くのカラオケスナックに行った。まあ、良く歌った。楽しい時間はあっという間に過ぎ、宿舎のプラザホテルへ向かった。部屋に入り、スーツをハンガーに掛け・・・
 電話のベルで目が覚めた。土曜日だが今日は勤務日でしかも麻酔科当番日。朝6時に事務長さんが迎えに来られたのだった。あっという間に身支度をしてロビーへ。立野(地名)から見る金峰山がきれいだった。阿蘇に来たのに温泉に入らずに帰った。そして病院では、12時半まで外来、その後緊急手術の麻酔を2例、今から病棟へ走る。
写真は後で。阿蘇温泉病院の広報課の方へ、講演中の良い写真があったらメールで送って下さい。

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